Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。

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谷崎潤一郎「刺青・秘密」

  先日読み終えたドラキュラよりも前に読み終えていたのですが、谷崎潤一郎の作品にも嵌まりそうです。

 買う前までは、名前くらいしか知らず、何と言うか....敷居が高そうな気がして敬遠していました。自分には純文学のおもしろさが分からないのではないかと思う事がよくあって、それでも日本人として或る程度たしなんでおかないといけないとも感じているので、少しずつ手を伸ばしています。

 とりあえず代表作の中から選んで、タイトルで惹かれてこれを読んでみたのですが........これは.........嵌まるかも!

 「刺青(しせい)」は、ほんの20ページくらいしかない、とても短い作品なのですが、その中身がとても凝縮されたかの様な濃さなのです。

 簡単に言えば話の内容は、刺青を入れる際に悶える姿に快感を得ると言う刺青師が、自分の作品(刺青)が似合う女を探し続けてようやく見つけた吉原の遊女に半ば強引に入れるのですが、その遊女はその入れられた刺青によって本来の素性を覚醒し、それまでの刺青師との立場が逆転してしまい.....話の終わりに「…お前さんは真先に私の肥やしになったんだねえ」.....と女は言い放ち、男は「帰る前にもう一遍、その刺青を見せてくれ」と言い返すところを察するに、刺青師はその遊女の姿を前にして堕ちていったのでしょう。

 アマゾンのレビューや巻末の解説を見ると、サディズムとマゾヒズムの対照を描いているようなのですが、個人的には、この女は、いわゆるファムファタル的な存在のように思えました。


 そんな「刺青」の他に収録されている作品を読むと、どれも女が関わっている内容です。
gooの辞書で調べたら.......あぁなるほどやっぱりそういう作風なのですね....。

たにざき-じゅんいちろう ―じゆんいちらう 【谷崎潤一郎】
(1886-1965) 小説家。東京生まれ。東大中退。第二次「新思潮」同人。美や性に溺れる官能世界を描く唯美的な作家として文壇に登場。関西移住後、古典的日本的美意識を深め数々の名作を生んだ。代表作「刺青」「痴人の愛」「蓼喰ふ虫」「春琴抄」「細雪」「鍵」、現代語訳「源氏物語」など。
 
.....この「刺青・秘密」に「異端者の悲しみ」という、ほぼ事実に近いらしい自叙伝が収録されているのですが、その話の中では、友人から借りたお金でさえも遊びのために使い果たしてしまう程、遊蕩し放題です。(しかも貸してくれた友人は返してもらえないまま病気で急死してしまうし.....ひどい) おまけに少々マゾ気質があったようですし(巻末の注釈に記述してあるし、作品内でも書いてあるところからたぶんそうなのでしょう....)、その辺りを踏まえると何となくそういう作風になるのもうなずけます。

 「少年」という作品なんかは......ほとんどSMの女王様とその奴隷状態.........。おまけにスカトロぽいし。まあ、子供同士なので多少微笑ましい部分もあるのですが、「刺青」の様に、途中から立場が逆転して行為がエスカレートしていくのを読んでいくとちょっと鬱です。

 そんななか最後に収録されている、夢オチで終わる「母を乞うる記」は母を慕う優しげな作品で、しっかり終わりを締めている作品の選び方/並べ方も、この本は良く出て来ていると思います。

 それと........意外だったのがカバーデザイン。誰が手掛けていると思います? なんと加山又造なんですよ! 惜しくも亡くなられてしまいましたが、日本画家の巨匠でしたね。思えば、谷崎潤一郎と重なる作風がありますね.........。日本画といえば日本の自然の美を表現したものを思い浮かべますが、加山又造はもちろんそれらがメインだったでしょうが、意外な作品を以前、東京国立近代美術館で見た事があります。黒薔薇と白薔薇模様のレースを1枚羽織っただけの女性のヌード画です。2枚で1対になっているもので、大きさはよく憶えていないですが、等身大に近い大きさでした。......ヌードっていっても.......その.......ヘア付きなんです。えぇ?日本画で???.....って感じですが、事実です。でもまあそんなことはどうでも良い程、純粋に流麗で華やかさの或る絵でした。

 そう.........そんな作風でありながら谷崎潤一郎の文章表現も素晴らしいのです。2、3行に渡る長い文章が多いのが特徴だそうですが、そんなつらつらと流れる様な文章の中に、先ほどのgooの辞書に書かれてあった「古典的日本的美意識」が溢れています。

 源氏物語の現代語訳も有名だそうですが、もし源氏物語を読むとするならば、個人的には谷崎潤一郎のを読んでみたいです。以前、漫画家の江川達也のを買って読んだ事があるのですが(こちらは当然マンガ)、確かに内容に忠実に沿って描かれているのでしょうが、とにかくストレート過ぎると言うか.....悪く言うと下品過ぎて美麗な雰囲気が感じられずがっかりしてそれ以降買っていません。谷崎潤一郎が手掛けた源氏物語ならば、自分には読める気がします。

 巻末の解説で、「糜爛(びらん)の極致に達したデカダンスの芸術の好適例....」と永井荷風が絶賛したと書かれています。.........そうに違いありません。しかしまあ、いろいろ本を読みあさっていくうちに自然にゴシックやらデカダンスの辿りつくべき場所に辿り着いている事が、不思議な気がしてなりません。


 それと、なんかタイミングが良い事に、近々、「刺青」が映画化されるのだとか。
http://news.goo.ne.jp/news/sanspo/geino/20060120/120060120029.html
でも早速こんな批評が.....。
http://www.eiga-kawaraban.com/06/06011103.html


 書いていたら.....モローの刺青のサロメの絵が浮かんでしまいました.......。
躍るサロメ(通称:刺青のサロメ)

† 02:36 | コメント (2) | トラックバック | Topへ▲ †

 昨日、ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」を読み終えました。
600ページ近くある、なかなか長い話ですが、有名なドラキュラですしゴシックホラーとあって、割とすんなりと読めました。

 読み始めてまず驚いたのが、ヴァン・ヘルシングが登場していることでした。
一昨年辺りに、「ヴァン・ヘルシング」という、ドラキュラ映画が上映されていたのですが、このストーカーのドラキュラ作品内の登場人物だったとは! .........でも、映画の方ではカッコいい割りと若いヘルシングでしたが、ストーカーのヘルシングは、大学教授で年老いた男性なんですね。


 読んだ感想としては..........、ゴシックホラーの古典の雰囲気を味わえた事や、オリジナルのドラキュラを知る事が出来たことは大変良かったと個人的には感じているのですが、ストーリーの展開は、個人的には少し物足りなかったです。

 ドラキュラはご存知の通り、夜に活動し昼間は寝ています。昼間は棺桶などの箱の中に眠っていて、全く無防備な状態になってしまいます。ところが活動する夜間のドラキュラは凄まじい。風貌は老紳士のくせに、怪力で人間が束になってかかっても敵わない。そして狼を手下に出来、ドラキュラに血を吸われた者も操れる上に、コウモリはもちろん、霧などにも化ける事が出来、小さな隙間でもいとも簡単にするりと入る事が出来てしまいます。

 そんな無敵に近い設定とは裏腹に、十字架やニンニク、聖餅などには近づくことができないし、前述の通り眠っている昼間はどうしようもなく弱いのです。だから、夜間に対決するよりも昼間の寝ている無抵抗なドラキュラを始末する方が簡単なわけで、ヘルシング教授達は、そのドラキュラの眠る箱を探し出していくことになるんです。

 個人的には........ドラキュラ城で、ドラキュラと直接対決してもらいたかったのです。銀の弾丸を撃ち込むとか、十字架風の剣やアクセサリーなどで攻撃.........みたいな。


 というわけで、アクション性があまりありません。前半は冒頭こそドラキュラ城での話が始まりますが、その後はドラキュラの仕業に由る怪現象を刻々と綴った展開で、総ページの半分ほど進んだところでようやくドラキュラ退治の展開になり、じわじわと眠る箱の在り処を探していき、最後の最後でちょこっと箱の奪い合いがあって終わりますが、抵抗らしい抵抗を1つもせずにドラキュラが葬られてしまうのが.......あっけなくて、残念です。

 根城にしているトランシルヴァニアから遥々ロンドンへ赴き、次々と人を襲ったりしているのですが、なんだか登場人物の周辺だけで、イギリス全土を恐怖に陥れる....という感じではないしドラキュラ本人もあんまり登場しないし、その辺りも個人的には........。


 もちろん、それでも面白かったことは確かです。じわじわと忍び寄る様な恐怖や、ドラキュラとヘルシング達の策略の駆け引きなど......こんな表現は変ですが「詰め将棋」的な面白さがあるように感じました。

 また、ドラキュラの吸血行為の表現なども、おいしい。w
逞しい腕力で乙女を抱きかかえるように引き寄せ、背後からうなじに滑るように口づけして血を奪い、後には2つの歯の痕が周りをほのかに紅く染めながらぽつりと残る........。なんだか愛咬みたいですよね。恐怖と共に官能的な死の洗礼を受ける様な感じで、なんとなくこれがゴシックホラーなのかも.........と実感しました。


 このブラム・ストーカーのドラキュラに影響を受け、続編みたいな形で別の作家が書いたものがいくつかあるようなのです。キム・ニューマンという作家が書いたシリーズで「ドラキュラ戦記」、「ドラキュラ紀元」などあって、どうやらヘルシングが破れてしまってドラキュラが大活躍している.....らしいのです。なぜかドイツの撃墜王で有名な「リヒトホーフェン」が吸血鬼軍団を率いていたりしているようで........なんか面白そう。
  ストーカー以前の吸血鬼作品として有名な、レ・ファニュの「吸血鬼カーミラ」も面白そう。名前の通り、女吸血鬼で、どことなくビアンぽい感じだとか.............。他にもドラキュラと共にゴシックホラーの古典である、「フランケンシュタイン」や「ジキルとハイド」とかも読んでみたいです。

 ゴシックホラーにはまりそうです。(もうはまっているのかw)
ヘルシングよりドラキュラの方を応援しながら読んでいた自分は............たぶん伯爵の呪いにかかってる気がする.....。死んだらきっと吸血鬼です。w

† 02:08 | コメント (2) | トラックバック | Topへ▲ †

 大掃除をしていたら、ほこりまみれの1冊の本が出てきました。
 その本は、夏目漱石の「坊ちゃん」。子供の頃、親が買い与えてくれた本で、日本の文学というものに初めて触れた本でした。

 講談社から出ている 「少年少女日本文学館」というシリーズのうちの2巻目で、全30巻あるもののうちの1冊です。他の巻でも、日本文学を代表する様な名だたる作品がどうやら歴史を追う様に古い順から各巻に収録されている様です。

 この本は子供向けのもので、装丁もしっかりしてあり、活字も大きく、注釈はもちろん、挿絵付きのもので、ほとんどの漢字にルビがふってあるという......至れり尽くせりの仕様です。文庫本サイズだったら、100ページそこそこの、厚い本ではないですが、それ故ページ数も多く、値段もしっかりした装丁もあってか、¥1,400。(ちなみに消費税はまだない頃です。w)

 発行が1989年(初版は1985年)になっているから、17年も前のものです。今ではもうないだろうなあと思っても試しにアマゾンで調べてみたら、また売ってました! しかもカバーデザインも当時のまま! あ、でも値段が¥2,100に寝上がってました。w

坊ちゃん 少年少女日本文学館 (2)


 この本を買い与えてくれた事は今では感謝していますが、当時の自分にはちっとも嬉しくありませんでした。もともと長い文章を読む事が大嫌いで、パッと見た目で分かる様な方が好きで、この「ぼっちゃん」よりも前に度々買ってもらった、動物や恐竜の図鑑や地球の歴史....の様なものは大好きで、そういう本はよく「見ていました」。

 実を言うと、買い与えられて本棚にしまわれたまましばらく放ったらかしてしまいました。.......その後きちんと読んだのはそれから2年程後のことでした。しかし、やっとの思いで読破したのはいいものの、それからというもの読書することが嫌いになってしまい、半ば拷問の様にさえ感じる事もありました。

 そんなわけで、恥ずかしい事に今でも夏目漱石の作品はろくに読んだ事がありません。敬遠していたんです。憂い顔の様な漱石の肖像や作品のタイトルから難解そうなイメージを抱いてしまっていたのです。逆に、芥川龍之介なんかは、どれも短くって童話から歴史ものなど様々なスタイルの作品があるので、親しみ易くこちらの方は良く読みました。


 ほこりを払って撮み読みしているうちに、結局読み終えてしまいました。今なら、他の漱石の作品が読めるかもしれません。ちかいうちに買ってみようと思っています。
 

† 11:50 | トラックバック | Topへ▲ †

 そんな出来事が起こる前から読み始めていたのが、「ドグラ・マグラ」。思考回路が山手線になっていたのも、すこし影響しているに違いありません。

 以前貼った、アマゾンの商品ページのレビュー等を見てもらうとわかるのですが、この話には終わりがないのです。作品の最初と最後の文章が全く同じ時計の音の擬声語で、しかもそれが同時刻だというのです。そしてもうひとつは、この「ドグラマグラ」という本が、この作品自体の中に登場するのです。つまり、入れ子状態と時間の、ループが永遠と続く世界なのです。よく...「夢オチ」という終わり方がありますが、これも夢オチみたいな形なのですが、その終わりが最初に戻ってしまうので、終わりがないのです。.........永遠に覚める事のない夢、とりわけ悪夢程、地獄なものはないです。おまけに、主人公の「わたし」は自分が誰なのか記憶もなく、他人からとある青年が殺人者で精神病院に閉じ込められていることを知るのですが、それが「わたし」だというのです。でも記憶にない.....。おまけにその青年を病院内で目撃してしまうし(ドッペルゲンガーの様な感じですね)。一体誰なのか確信を持てずに話は進みようやく分かりかけたところで、最初に戻ってしまうのです。

 この作品は、著者の夢野久作が長い歳月をかけて作り上げたものだからか、いろいろな要素や話がつぎ込まれています。当時(〜大正時代)の精神病院の有り様、および精神病患者の扱いの酷さには改めて痛感した次第です。一度気違いの扱いをされてしまうと、即入院.....というより投獄という感じで、二度とは出られない地獄を味わう事になるということ。他の病気と違って、精神病だけが冷酷で正当な扱いを受けられない、という有り様なのです。

............過去の事件などを調べたことがあるのですが、いわゆる「狐憑き」の類いの事件は当時よくあったようです。その狐を追い払うために、憑かれている人間を殴ったり叩いたり....いわばリンチのような治療(とはもはや呼べない...)で、それで死んだら運が悪かった、で済まされてしまうという時代がかつて実際あったことは知っていましたが............。

 また、当時の精神病の偏見や乏しい知識を皮肉っているのかわかりませんが、やたら「変態性欲」と結びつけたがるふしがあったように思います。絞殺した事が、首を絞めることを欲することだと→....とか、嫁いでいる姉に憧れて、嫁の振りをするという妹の行為を→....とか、前に紹介したクラフト・エビングの書物の内容にも近い感じです。というか、今で言う変態性欲とは意味合いが違うのかもしれません。あ!、語彙を区切るところが違うのかも。「変態性、慾」、ってことなのかも。

 それと、この話では、発狂する所以が、過去の、何百年も何千年もの時間を精神遺伝によって脈々と受け継がれたものだということになっていて、その長い歴史を胎児の頃に夢見る.....とも言うのです。話の中で、殺人を犯した青年=わたし が出てきますが、その狂気の沙汰もまた、先祖の、殺人を犯した人間の潜在的な意識を時空を越えて受け継いだというのです。そして、この話はその途方もない歴史の一部分を胎児の頃に夢見ている......というようなことで、終わっている感じなのですが、結局のところ、記憶のない「わたし」の夢なのか、現実なのかどうかは分からず終いです。それどころかこれが夢ですらどうかさえも分からないかもしれないのですし......ということは一体何なのか..........よく....分からないのです。

 この話まではいかなくとも、「例えばもしも」今過ごしているのがたとえば夢で、自分が見たと思っている夢の方が実は現実だったとしたら...........みたいなことを、ふと空想したことがあるので、例えば悲しい出来事が起こったりすると、これが夢であればいいのに! なんて「思いたくなってしまう」のです。もちろんそんなことがあるはずもないことは百も承知ですが、この「ドグラマグラ」を読んでいたおかげで、より一層そんなふうに考えてしまっていました。


 とはいえ、個人的には満足できた本です。人には勧められませんが.......それでも三大怪奇推理作品の1つなのだとか。
どうでも良い話ですが、許嫁の設定が、絶世の美少女とかいう触れ書きで、しかも名前がモヨ子.......。「少女地獄」の虚言症の美少女ナース(w、姫草ユリ子のネーミングにもはっとさせられましたが、大正末期でこのネーミングは斬新だと思うのですが...どうなのでしょう。それにしても、モヨ子.........。隣の病室で「お兄様ぁぁぁ〜っ」なんて叫んでたりするくらいで、他にそれほど登場しなかったので、ちょっと残念。「わたし」と病院抜け出して常識を覆す様なドラスティックではしゃぐ日々を送って.....みたいな世界になってほしかったけど..............。

 話の内容も、登場する博士の口調などもあってダークな感じはありません。むしろ笑ってしまう様な箇所もありました。ネーミングも、「アンポンタン・ポカン」とか。w あぁ...でもこの作品中にどれだけ「キチガイ」の言葉が出て来たことか.....。  ...................やっぱりお勧めします。w 

 夢野久作を知ったのは、青空文庫(著作権のない作品をネットで公開しているサイト)で、「瓶詰地獄」というのを読んだからなのですが、妙な世界観や雰囲気が自分には合わないかも...と思いつつも変わってるな.....とも思っていたので、前から気になっていました。「ドグラマグラ」は上下巻の長編だったので、短編集だった「少女地獄」をとりあえず読んでみたら、これがおもしろくて。中でも学園モノの「火星の女」は痛快でした。(これもどうでもよいことですが、お嬢が出て来たり、車もシボレーだったりして、個人的に.......ね。)

おすすめ。
少女地獄(青空文庫内)

† 21:54 | トラックバック | Topへ▲ †

 この頃、本が無性に読みたくなって、一度読んだものや、買ったまま未読だったもの、新たに買い込んだ本、とにかく本を読んでいます。....自分でも不思議な位、本が読みたい衝動に駆られています。

 そんなわけで、例の如くアマゾンで大量購入。


星の王子さま—オリジナル版 /サン=テグジュペリ (著)
椿姫 /デュマ フィス (著)
恋の罪 - 短篇集 /マルキ・ド・サド (著)
ドグラ・マグラ (上) (下) /夢野 久作 (著)
刺青・秘密/谷崎 潤一郎 (著)
河童・或阿呆の一生 /芥川 龍之介 (著)
サロメ・ウィンダミア卿夫人の扇 /オスカー・ワイルド (著)
吸血鬼ドラキュラ /ブラム ストーカー (著)

School Rumble Vol.10 /小林 尽 (著)
XXXHOLiC 7 /CLAMP (著)
名探偵コナン 51 /青山 剛昌 (著)

交響組曲「ドラゴンクエストIII」そして伝説へ・・・ /すぎやまこういち
SONORITE(初回限定盤) [LIMITED EDITION] /山下達郎


.................なかなかジャンルが飛んでいますが、どれも「ちょっと気になって買ってみた」....というのではなくて、ずっと前から欲しくて買った」ものです。アマゾンを利用するようになってからというもの、自分のアカウントのカート内がMy書棚になっています。w そこには、何かのきっかけで気になったものをとにかく放り込んでおいてあるのです。ある時、CDが聴きたくなったり本が読みたくなったら、このカート内をチェックしてその中から吟味して、買って満足(というと語弊がありそうですが...)できそうなものを選んで、それらをまとめて買い込みます。クッキーで90日間は保存されているそうですが、ちょくちょくカート内に放り込んでいるので、大丈夫です。


 他人の購入動機なんてどうでもよいとは思いますが、一応、後生の回顧の為に。w

 まず、コミックに関してはいつも通りなので特に動機があるわけではありません。.....アマゾンのレビューを見てみると、スクールランブルは、不満の意見が結構多いですが、確かに言われてみればそう思うフシもなくもないです。ですが、あの飛びっぷりがスクランの良さとも感じているので、今後を期待しています。 コナンは......正直言うと惰性で買っている感じもなきにしもあらずです。もう過ぎてしまったので今さらですが、50巻程度以内で終わってほしかったです。作者、出版社共にいろいろ思惑があるのは承知しているので我慢していますが.........さすがに..........xxxxxxxx。でも、作者が結婚したとかいうし(相手はアニメでコナンの役をしていた、高山みなみ)、ま、そんな野暮な事も結局どうでもよくなっちゃうんだけど。w そんな中一番お気に入りなのがやっぱりホリック。相変わらず絵が素敵で、「読む」という行為に加えて「眺める」ということも出来るので、本当満足しています。映画に続いて遂にアニメ化決定!? キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!!ー 

 続いて、CD。これも以前に購入する旨を書いていたので特に書く事もないのですが......。ヤマタツに関してはレビューの評価が悪かったので、買おうかどうか結構迷いました。古参のファンにしてみるとどうやらxxxxらしいのですが、自分にしてみればヤマタツのCDは1枚も持っていないのだし、なにより「ポワロとマーブル」のOP/EDを聴いて素敵だと思ったのだから、やっぱり買おうと。ドラクエに関しては、先述の通り。


 それで、書籍。
上記のリストをご覧になって、「ああ、いかにもコイツらしい」とお思いになられると思います。届いた納品書を改めて見て、自分でもそう思いましたし。

 「星の王子さま」は、もうずっと前から本当に買おうと思っていた本の1つです。一応絵本ですが、「大人のための」絵本とよく言われる本です。オスカー・ワイルドの「幸福な王子」も一緒に買おうかなとも思ったのですが、ちょっと本数が多かったので次回に。

「恋の罪」(恋の駆引き)は、タイトル買い。作者がサドだろうが関係ありません。むしろ作者がサドだったからこそなおさら気になった、という感じです。.....よくサドというと、変態だの低俗だの散々なこと言われますが、それだけだとは思えないのです...。まだあまりサドの作品を読んだ事がないので今は理由を述べる事も出来ませんが、漠然とですが確かにそう思えるのです。

 「ドグラマグラ」は、読んだ者は一度は発狂するとか言われている作品のようです。もちろんそれは比喩でしょうが。前に同じ夢野久作の作品である「少女地獄」を読んで気に入ったので、いよいよこれに手を出した、という具合です。「少女地獄」というとタイトルが危なげですが、内容は全く異なり、.......いやある意味当たっていますが.........、展開が面白いと思いました。そう、危なげで怪しげな雰囲気が終始漂う中に繰り広げられるストーリーが良いのです。..............でも、ドグラマグラはちょっと勇気が必要でした。表紙カバーもすごいことになっているし、触れ書きも先述の通りですし........物語も精神病院に入院している青年が主人公らしいし..........。

 そんなことを言えば、芥川龍之介の「河童」も、精神病患者を取り上げたものですし、かなり危なげなところへ足を踏み入れてしまった気もします。でもまあ.....癲狂院の管理人には打ってつけでしょう?w ........仮に読むと狂うとしても、最初っからいかれているのだからこれ以上いかれないし。w (゚∀゚)アヒャ
 芥川龍之介の作品の多くは中学生の頃に読んだのですが、「河童」を含めいくつかは未読でした。本棚を漁って久しぶりに読み返したら他のも読みたくなってしまって。

「吸血鬼ドラキュラ」は、もはや言うまでもないですね。ゴシック文学を代表する作品。大きな十字架をばしっと載せた表紙カバー.........ゴシックの世界を象徴しているではありませんか。もう読むしかない!という作品です。


...............だいたいそんなところです。感想は後日。
読後に別人になったりはしませんから(w、ご心配なさらない様に。

† 18:55 | トラックバック | Topへ▲ †

 録画していた、先週のNHK教育「トップランナー」をやっと見ました。
ゲストとして招かれていたのは、CLAMP。........まさにグッドタイミング、何でもテレビに出るのは初めてだとか.....そんなまたとない機会でしたので、もう見るしかない!という感じでしっかり録画しておきました。

 CLAMP.......。名前こそ以前から知っていましたが作品を実際手に取ったのは、HOLiCが初めてです。本当に最近では(......とはいってももう1年くらい前になってしまいますが)ひさびさのお気に入りクリエイターです。 以前は、どっちかっていうと女性向けの様なイメージがあったのでスルーしていたのですけれど、HOLiCのカバーイラストを見て、半ばジャケ買いしてからというもののすっかり嵌まっています。


 番組内で、仕事場が映っていたのですが、これがすごい綺麗な、スタイリッシュな仕事場で、けっこう驚きました。売れたからなのか、それとも今の漫画家は皆そうなのか分からないですが、かなり快適な空間であることは間違いありません。で、本棚には、ちょこっとしか映っていなかったのでパッと目についたものしか分かりませんでしたが、悪魔辞典に、万葉集に、哲学や宗教なんかの本もあったような.........、とにかく幅広い分野の本がありました。CLAMPのメンバーはみな趣味が異なるということをおっしゃっていましたが、たぶん、好みの分野も様々なのでしょう。....だからこそあれだけキャパシティが広く多彩な作品が作れるのだと思います。..........観覧者の質問の回答でも、いろいろ知っておく事は役に立つ.......みたいな事を言っていたので.....なるほどやっぱりそうなのかも....って改めて思いました。

 余談ですが、ずっと前の日記に同じ様な事を思っていて、漫画家のみならずクリエイターというのは幅広い知識を持つ事が大切なのかなあ.....と書いた事があったのですが...........やっぱりそうなのでしょうね。今まで他のクリエイターのインタビューや記事などを目や耳にしてきてやっぱりそう思います。その上で肝心なのが、オリジナルのスタイルを骨とし、様々な知識を肉とする.........事の様な気がします。ただ色々知っているだけでは単なる雑学王に過ぎませんし。


 話を戻して、仕事場(スタジオ)内には、ワインボトルがずらっと並べられていて.......なんでも昼間から飲酒OKなのだとか。..........どうりで、HOLiC内にやたら酒飲むシーンがあるかと思っていたけど.....やっぱり作者がそうだったのか.......。でもでも.......高校生がビール飲んだりするシーンはまずいだろ!って気がするのですが........まあ今時、高校生ともなれば普通にお酒を飲んだりするのかもしれませんが.........一応法律では禁じられているし...........仮にアニメになったらそのシーンは修正されてしまいますよね。(スクールランブルでも原作ではお酒を飲みまくったシーンがありましたがアニメではことごとくカットされた模様。) ..............そう、HOLiCの唯一嫌いなところはそこなんだよね.........。いや自分がお酒飲めないからだろう、と突っ込まれてしまうとハ〜('・c_・` ) って感じですけど。


 まあそれはともかく、4人(デビュー当時は6人だったらしいですが)でずっと続けて来た、というのもやっぱり凄いです。音楽で言えば、よく音楽性の違い...とかギャラの差(w.....なんかで解散してしまうでしょう? 15年以上もずっとやってこられたというのは、やっぱり「好き」だからなのでしょうね。...........クリエイターの多くの人が、いかに自分の好きなものに情熱を注ぎ込めるか......と自問しているのを、何度も耳にしました。(..........でももしかしたら、好みが違えど何か共通な部分があるからずっと一緒にやってこられるような......推測もできなくもないですが.....。)

 それと以外だったのが、作業の分業制。メンバーが、ストーリー、絵コンテ、作画....とそれぞれ担当別になっているようです。番組内でもお話されていましたが、厳しいスケジュールの下で、スピーディにこなしていく作業方法の結果なのでしょうね。4人のグループの漫画家なんてそうそういませんから特殊な形態なのかもしれませんが、ああいうのはアリだなと思います。 継続して大量に作品を制作できることが、クリエイターの寿命(といったら失礼かもしれませんが)を確実に伸ばすはずですから。いくら作品が良くても寡作だと人々の記憶から淘汰されていってしまうし.........生命線が細くなってしまう気がします。

 うぅ........長くなってしまいました。とりあえず番組の内容から感じた事をまとめてみました。
そうえいば、メンバーの誰かが、最近嵌まっていることで、真・女神転生、と答えていましたね。昔からメガテンファンぽい感じでした。何度も何度もやっても飽きない....とかおっしゃってたし。司会者から、何度も転生してるんですか、とか分かって言ってるのか分からないですが突っ込まれてましたね。ちなみにその方がHOLiCのカバーデザイン手掛けていました。..............................やっぱり、ね。

† 23:24 | トラックバック | Topへ▲ †

 最後にもう1つ。
ずっとまえの日記に類語辞典が欲しいとか書いたのですが、その後購入しました。その事を書こうと思っていたのですが放ったらかしでした。

類語国語辞典/大野 晋 (著), 浜西 正人 (著)

 発売されている類語辞典は国語辞典と比べれば数は少ないので選択肢はそれほどあるわけではないのですが、少し調べてから買いました。それで、類語辞典というと角川書店の類語辞典がスタンダードになっているようで、それにしようと思っていたのですが、同じく角川からもうひとつ類語辞典が出ていてこちらはそれより幾分かコンパクトな内容になっていて値段も比べると安いものでした。 前者のものは、何となく物書きの人のため....みたいな感じだったし(もちろんそうでない人でも全く構わないはずです)、値段も普通の国語辞典より高いって言うのが、そのイメージに拍車を掛けてしまって、また近くの書店に現物があって内容を確かめられたので後者のものにしました。

 ............日ごろからボキャ貧だと感じていた自分にはボキャブラリーの宝箱を手に入れた様な気分です。日本語には同じ様な意味を持つ言葉がいくつもあるし、同じ様な意味を持つといっても厳密には様々なニュアンスの違いがあるわけで、目的に応じて使い分けるのが良いと思っているのですが、そう思っても言葉を知らなければ使う事は出来ません。そんな時に類語辞典があれば、同じ様な意味を持つ言葉がずらっと見つかり、その選択肢が一気に増えるわけです。

 この類語辞典、撮み読みしてもおもしろいのです。......こんな言葉もあるんだ.....という感じで楽しい。飲み物とかお菓子とか、そういうカテゴリーの類語ももちろん載っているんですよ。とはいっても、この辞典の良さはご存じない方にはピンと来ないと思います。一度書店で見つけて開いてみれば、その良さにきっと気付くはずです。もっと豊かな日本語を使えるということに。


 ちなみに、この類語辞典も良いと思いますが、先述のもう一つの値段の高い方の類語辞典の方がやはりスタンダードだけあって日頃、机の傍らに置いておくには無敵な辞書な気がします。書棚に置いておくというのなら、もっと大きくて収蔵数の多いものが良いのかもしれませんが。
角川類語新辞典/大野 晋 (著), 浜西 正人 (著)

 残りは..........正しい文章を書くことだな.......。いや、日本に来てから日が浅いもんで......。w 
笑えないか.............恥ずかしい事だな。それは。

† 00:41 | トラックバック | Topへ▲ †

 ついでにもう一冊紹介します。

漢字筆順ハンドブック—正しくきれいな字を書くための/江守 賢治 (著)

 ...........以前から自分の書く字の下手さに参っていました。子供の頃習字をやっていたというのに何故か下手で。もちろん綺麗に書こうとしているのにもかかわらず下手な字になってしまうのです。筆圧が強いせいもあって、殴り書きみたいになってしまって..........。それと同時に書き順にも自信がありませんでした。全くダメというわけではないですが、小学校の頃、いくつかの字を好き勝手な筆順で書いて覚えた記憶があるので.........まずいかもって思っていました。 そしてこの2つ、実は密接な関係があるのでは.....と密かに思っていました。それで正に打ってつけだったこの本を買ってみたわけです。


 結論から言うと、その推測は正しかったようです。実際、本にも書かれていたことですが、筆順というのは、理由があっての筆順なんですね。本当に..........正しい筆順で書くと、違うんですよ! 本当に綺麗に書けるのです。これにはびっくりしました。 また巻末には、筆順とは別にきれいに書くコツも載っていて、嬉しかったです。......本当、求めていた自分にぴったりな内容だったので。


 とはいえ、これもやはり敬語と同じ様に使わなければ(書かなければ)意味がないのです。日頃、文章を書くといったらパソコンなので、手書きなんていうのは改まった場合くらいで......だからこそそういう時に下手な字だと羞恥ものになってしまうわけで、下手するといい加減なやつだとか思われかねないですし。まあ、脳の活性化も兼ねて、日頃字を書く時間をちょっとでも用意した方がいいのかもしれません。 


 で..........、字は上手くなったのかと訊かれると怖いのですが(w、以前よりはまともになったことは確かです。後は......文字のバランスかな、と思っています。 日本語は漢字、ひらがなを併用するので、その辺りの兼ね合いが.........課題です。いや、引き続ききれいな字を書く事も大きな課題ですけれど。

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 少し古い話になってしまいますが、敬語に自信がない人が多いとか.....。
小学校の国語で、さらっと敬語を教えた程度で、中学校で形式張った教え方に徹している結果のことだと以前から思っていたのですが、やっぱり今でもそう思います。よくこの手の話題でテレビなどのメディアに決まって登場する某教授がいますが、申し訳ないですがあれには賛成出来ません。言葉は時代と共に進化するのだから使い方が変わったとしても当然のことだ.....とかおっしゃっていますね。その使い方が誤用だから問題だと思うのですが。 まあ日本独特の「にごす/あいまいさ」が相まって、とにかく何でも文末に付けたがる....っていうのはやってしまいがちですし、難しいものです。 かくいう自分だって自信がある....とは言えないかもしれません。でも多少は.........ね。

 最近は日本語ブームだとか言われていますが、そんなブームになる以前に買った本なのですが、おすすめの本です。

みなさんこれが敬語ですよ—図でよくわかる敬語のしくみ/萩野 貞樹 (著)

 これは本当にわかりやすいです。例文と共に図で説明しているのですが、例文もまた国語のテストのような使えない文章ではないし、図もしかり。実用度満点の解説本です。また、著者の筋の通った解説が理解を深めてくれます。 敬語の使い方の本、なんて堅苦しいイメージを浮かべてしまいますが、この本はそんなことはありません。

 ただ、ものにするにはやはり実際に使わないといけないですよね。例えばこの本に沿った敬語を使ったとしても、周りが間違った敬語の使い方を強要してくる場合もあるでしょうし、年上の人がそうだったりすると難しいものなのかもしれません。この話題と共に取り上げられていましたが、実は年配の方の言葉の誤用が意外にも多いとか。それと敬語の誤用が比例するかどうかは分かりませんが....。


 日本語ブーム..........皮肉にも本来ならば取りあげる必要の無いレベルの事柄なわけですよね。だって母国語でしょう? 本来ならば使えて当然なわけですから。 もちろん他の言語と比べて難しい面もあるかもしれません。でも学校で国語を習って来てその上でそういう話なのでしょう?  考えさせられます。 まあポシティブにみれば、日本語の良さに改めて気付き、省みることが素敵だとも言えるかもしれません。気付かないよりずっとましだから。

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 この前の楽器屋行ったついでに本屋に立ち寄り(といっても同じ新星堂なんだけど)、買いそびれていたスクールランブルの8/9巻とホリック6巻を買ってきました。

 スクラン.....マンガの中にちっちゃい折り込み広告(?)が入っていたけど、アニメの次はゲームですか......。絶好調みたいですね。デビュー作(だと思う)なのにブレイクしてるし.....何と言うか羨ましいというか....よかったですね。  まあゲームは買いませんが。(ハードも持っていないし....) それはともかく、話が進むにつれて登場人物もたくさん出て来て、描き分けが大変そう。にも拘らずきちんとキャラが目立っている所がすごい。(好みは別として)  そういえば久方ぶりに主人公が登場してました。.....主人公が登場しないっていうのもおかしな話ですが、結局の所、主人公は二人って雰囲気。でも実質、本来の主人公でない播磨が目立ち過ぎて座を奪っている様子。......完全に喰ってます。そういうマンガ初めて見ました。 このマンガの良さって何かな....とか思ってもこれといって明確な理由が出てこない不思議なマンガです。 でも漠然と、「突き抜けている」雰囲気が好きなのかも.....とは思います。そう....突き抜けてる.....予測不能で不意をつかれそうな気配がするマンガ。.....作者でさえシナリオから飛び出てくるキャラの暴走に身を任せている部分もあるんじゃないかと思う程、突き抜けてる.......。
 画風は....線の太さがが均一なせいか、どことなく平面的なところや書き込み具合が少ない感じがして、個人的には全部好きっていうわけではないですけど、それでも好きです。
.....もう9巻だものね.....長く続くのかな......。期待しています。

 そしてホリック。ゴシック+オカルト+アールヌーヴォー+ジャポニズム÷4みたいな雰囲気(超個人的判断に基づく)が完全にツボなコミック。装丁も最高にツボ。あんまりトーンが使われてない所やべた塗りのスミのダークさがより一層雰囲気を強調していて.....本当、マンガというよりも絵を眺めている感じさえする画風が気に入っています。ホリックなんて、もうマンガっていうよりイラストとしてもお気に入り。毎回、本屋で手に取る度にカバーイラストに心奪われて心を躍らせています。......行動に出ないように気をつけているのですが、ほんのすこしやばいかも。w  そんなホリック、なんと劇場化決定。真夏の夜には持ってこいの作風だけに、いけるかも!  

 そう....このマンガ、実は結構オカルト要素があったりします。メジャーな占いの狐狗狸さんに占い道具の砂盤なんて出てくる辺り....作者はそっち方面にかなり詳しいのかも。 あとこれはあくまでも推測なのですが、登場人物の中にクロウ・リード......まさか(アレイスター・)クロウリーがネーミングの元になってたりするかも.....なんて思わせてしまう程、このマンガにはオカルティックな闇が常に覆っている様な感じで......ちょっとぞくぞく。 とはいっても本当に綺麗な画風のおかげで拒絶させる様にはならないのが素晴らしい!


 実を言うと.....本当に自分から買ったコミックって、このスクールランブルとホリックなんです...。コナンや3×3EYESなんかは手に取る前に多少周りの影響があってのことだったので。
......天広さんもマンガとか描いたら良いのに...なんて思ってしまいます。昔、某漫画家のアシスタントをしていたことがあるそうだし......。

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