Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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2008年賀状 制作メモ

 今回の年賀状で使ったソフトは次のソフトです。

Photoshop Elements 3
Painter Essenntials 3
Expression 3
Fireworks 4

それとワコムのペンタブレット、ファーボ CTE-640。
PhotoshopとPainterはファーボに付属していたもの、Expressionは無料でダウンロードしたもの、Fireworksは何年も前にDreamweaverとのセットのSTUDIO3を当時2万くらいで買い、すぐに無償でバージョン4にアップグレードできたソフトです。去年の年賀状と異なるのは後者2つのソフトを使ったという点です。それ以外はほとんど制作も同じでした。

作業の流れはざっと、Painterで下書き+Expressionできもの柄、背景、扇のパス描き→Photoshopで色塗り、背景編集→Fireworksで文字入れ→再度Photoshopでサイズ調整.........という具合。


今回、キャンバスサイズがやたら大きくなってしまい、最後の方はファイルを開いたり保存するのにさえ時間がかかるようになってしまって大変でした。2、30秒くらい掛かってました。ノーマルのG4 Cubeではきつかったのかなあ。ちなみにキャンバスサイズ.....きものの柄はドローソフトのExpressionだったので、Photoshopへビットマップファイルとして出力する際にサイズをどうにでも変更できたのですが、制作時そのままのサイズで出力したら確か1500mm×3700mmくらいだったような....。実際の着物よりもはるかに大きいサイズに。背景もそんな調子だったのでビットマップで出力したものだから、Photoshopでのファイルが100MBくらいになってて....今回の一連の作業ファイルを収納したフォルダが1GB超えてました。w

 大は小を兼ねるとはいえ、まだ適当なサイズを把握しきれていないようです。年賀はがきに印刷するのだからそれほど大きくなくても良いのですが、しかし大きくすればそれだけ描き込めるし縮小サイズにしたときに粗も見えづらくなります。けれど、今になってみると今回の大きさがちょうど良かった様な気もします。線画の線をなるべく細くなるように心がけていたのですが、去年は少し思っていたよりも太くなってしまったので、それの反動で今年は充分過ぎるサイズにしてから下書きしました。


 話が少し変わりますが、前々から目標にしているイラストレーターさんがいて、ブログにも過去に何度も話題にしてきましたが、今回も目標としたのがずばり天広さんなのです。あの人の描くイラストがとても好きなので、なぜ好きなのかその理由を探る為に、かつて苦労して買ったG'sマガジンを年賀状の製作中に穴が開くほど眺めていました。寝る前にもベッドで横になりながら見てたもん。w .....端から見たら完全にヲタク状態だったでしょう。そもそもG'sマガジン自体があれだし.........。よくもまあ数冊とはいえ買えたものだと我ながら感心してしまいます。べつに18禁な内容じゃないのですが、自分にはムリ。

 話を戻して..........天広さんのイラストで気になった点がいくつもあるのですが、例えば線画が細いわけです。加えて単に全体通して細いわけではなくて箇所によっては太くもあり細くもあるわけなんですね。年賀状が出来上がった後に見つけたのですが(後述参照)、天広さんの線画のみの絵を見ると、塗りの前に、Gペンか何かで線を描き込んでいるように思えました。塗りを終えた後にペインターかなにかでアナログっぽい質感が出せるブラシで部分的に入れているのかな、とも思っていたのですが............いやどちらともはずれかもしれませんが、とにかく線画が綺麗なんですね。天広さんに限らず、上手いと言われる人は皆、線画がきれいなのだと思います。


 そんなわけでとりあえず線画をできるだけ細くしてみたかったのです。それでサイズが大きくなってしまったわけです。他にも天広さんのイラストから学び取ってみたかたのが髪と目の描き込みだったのですが、時間がなくてチャレンジできませんでした。残念..........。天広さんのイラストが他のG'sマガジンに載っている他の人のと明らかに異なる箇所が、その髪と目の描き込み具合なのです。際立って細かく描かれていて、髪の部分の線画を極細かもしくは透明度を上げてほとんど見えない具合にしている点と、目のグラデーションとハイライトの入れ方、それとまぶたの線の描き込み具合...この2つが際立っています。それらを真似ようとしたのですがいきなりは無理でした。(先述の通り時間もありませんでしたし)


 時間が足りなかったのは、前回前々回にも書いた通り、単に技量不足としか言いようがありません。本当に下書きを済ませるのに時間が掛かりました。やはり下書き....線画をいかに短時間にキレイに描けるかが大事なように思います。塗りはそれと比べればわりとどうにでもなりそうな気もしますが、線画ばかりは数をこなさないと上手くなりませんし、そこが上手い人とそうでない人との差であるとやはり思います。

 まったく.....本当、例えば手を描くだけでも苦労しました。今回の年賀状で言えば右手がどうにもこうにもいかず、仕舞には手鏡で写したものを見ながら描く始末。それでもうまく描けないし、描けてもそれは自分の手。女性の手や指じゃない........。よくデッサンというと、手、顔、ポーズなどがありますが、手のデッサンはやはりやる意味があるのですね。今回それで初めて分かりました。クラシックの絵画みたいなのを描くつもりがなくてもああいうのはやるべきだな....と実感しました。天広さんなんかはなんとなくそういうのも経験しているように思えるんです。また他の作家と引き合いに出して申し訳ないですが、G'sの中には、体つきが人形そのものだったりとか、顔と胸以外がどうでもいいような描き方とかw、見受けられました。天広さんはそこが違うように思います。小物もきちんと描いてあるし、背景も前景もそう。あとは花を描くのがうまい。ちょこっとキャラの脇や前にブーケやら花の装飾が描かれているのがちらほらありますが、脇役とはいえそれがしっかりと描けている点が、萌絵っぽくない.........です。

 自分もそれにあやかって、年賀状の全面に梅の花(と枝)でも描こうと思っていましたが、それも出来ませんでした。........でもこれは雰囲気上、結局似合わなかったようにも思いますが。


 今回は模様のある面の影を付けるのが初めてで、その部分の塗りをどうしようか試行錯誤しました。基本の色の近い色の濃い色なのか、影なのだから灰色で塗りレイヤーの不透明度を下げるか.......。どちらも色によってうまくいける場合とそうでない場合があって、今の自分ではどうしたらよいのかいまいち分かっていません。影レイヤーを乗算+不透明度を下げたり....とかあれこれ試してみました。また、もっと大胆に影を付けてもよかった感じです。木を見て森を見ず、という具合でした。実際はこんなに影は濃くない、とか自問自答しながら塗っていましたが、この手の塗りは非現実的でも良いみたいですね。はがきに印刷したものは一番最悪な仕上がりで、影がほとんど付いていない仕上がりになっていて、がっくり。

 でもまあ........良い点も見つけるとしたら、自分には似合わない「きれいさ」がだせたかな、とは思っています。昔からそうなのですが、紙に書くときとかも、筆圧が強めでがりがりと書く方なんです。塗りもこってりな感じになってしまう.......。去年のイノシシみたいなのはまさに典型的で、作風と内容がマッチしていたからあれでもよかったのですが、今回はそういうわけにもいきませんから、極力、きれいさを最優先させました。

 それと今回行き当たりばったりでやってみたのが、ビットマップ画像をぐにゃぐにゃと変形させて目的の形へ変形させたこと。着物、魔法円、扇で使いました。先述同様に、天広さんのイラストを見よう見まねでやってみました。イラストレータを持っていないので分かりませんが、Expressionでも似た様な機能がありました。胴部分はぐるりと巻き付ける様に変形させたり、裾部分はしわを付けたり。この機能がなかったら着物なんてもっと適当に描いていたでしょう。扇もパースが崩れて見るも無惨な扇になっていたはずです。本当はそんな機能に頼らずに描かなくてはいけないのでしょうが。

 機能に頼ったと言えば今回は便りっきりでした。(って、いつものことか。) キャラを描くのは初めてなので、頭身の具合などもさっぱり掴めず、顔、腕、上半身、下半身、裾のようにパーツごとに分けて、顔はさらに、目や鼻、耳と、分けて、ほとんど福笑いの様な作業でバランスをとりました。下書きでは頭部は少し小さくて目も小さかったのです。大きくすると子供っぽくなってしまうので嫌だったのですが、はがきという小さいスペースに全身を収めるとなるとインパクトに欠けると思って、仕方なく大きくしてみたのですが、良かったのかな...........?  それのせいで手が小さく感じる様なしないような......。


 課題は山積みです。次こそ萌絵に挑戦してみたい........。横顔でなくて前を向いたポーズで、試練だと思ってメイドとかゴスロリとか女子校生とか...........。また越えられない壁がっっっ!!!  一番簡単にウケを狙えるけど作風によってはヲタのレッテルを貼られてしまうという諸刃の刃。来年の年賀状は萌絵かな。なんだか越えられない方が良い様な気もするけど。あはは。( ;∀;)

 
 
天広さんイラスト うわーん、こういうのをいつか描けるようになりたいな〜。
天広さんイラスト2 わざと制作途中のを載せる為に後からペン入れしたのかもしれませんが、こういう線画は.....やはりマンガのそれですよね........? Photoshopのブラシ+ファーボでも出来そうだけど、結局のところキレイに線が描ける腕次第だろうなあ........(´・ω・`)。


(2008/1)

 
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ずっと前に書いてあったものです。いまさらという感じですし、むしろ来年の年賀状のことを考えなくてはいけないのに。(´・ω・`)ショボーン また去年と同じく試行錯誤の果てに満身創痍になって、今年みたいにパワーダウンしたりしないように!

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