Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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roppongi

去年辺りから六本木へ行く事が増えました。増えたと言ってもまだ3回ですが。森美術館と国立新美術館へそれぞれ2回行っています。過去にフィリップスコレクション展、ポンピドゥーセンター所蔵作品展、モネ大回顧展、そして昨日はル・コルビュジェ展を見に行ってきました。

 防衛庁跡地を再開発したのが、六本木ヒルズや六本木ミッドタウン、国立新美術館の....あの一円なのですね。確か....国立新美術館内に、戦前の陸軍兵舎の模型がありましたね。そんな急激な開発によりすっかり様変わりしてしまった六本木。六本木ヒルズ、ミッドタウンにはそれぞれたくさんのお店が入っているので、かなーり見て楽しめそうですが、いつも美術館のついてなのでたくさんの時間が割けず急ぎ行脚でしかも「迷いつつ」右往左往しているので、何が何だかいまだに良く分かっていません。.........どなたかにこんなおのぼりさんをガイドして欲しいくらいです。w 

 街以前に交通関係でもあたふたするくらいです。そっちのほうは最近になってだいぶ分かりましたが、以前はけっこうひどかったものです。w それでも群馬から湘南ラインが出ているので、乗り換えせずに直通で新宿、渋谷、恵比寿などには行けるので、地下鉄日比谷線か大江戸線に乗り換えて六本木駅で降りるだけなので、考えてみれば至極簡単なはずなのですが。それはともかく、上野辺りに行くのとは違って若干遠く感じます。赤羽から恵比寿まで40分近くかかってしまうし。ふらっと出かけて見に行く、なんてことができないので、その度に東京に住んでいる人が羨ましく感じます。


MORI ART MUSEUM [ル・コルビュジエ展]
 
 昨日見たコルビュジェ展.........実を言うと弟に連行されて行ってきました。建築が好きで建築関係に携わっている故に見に行くと言い出して、弟には負けるがそれなりに建築が好きなことを知られているのでどうもカモにされたような気もしないです。コルビュジェというと.......ランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと共によく近代建築の3大建築家として大変知られている建築家です。コンクリートの打ちっぱなしを多用し、大きく緩やかなスロープ、螺旋階段、大きく広いピロティ、真っ白な外壁、整然と並べられた格子状の窓、屋上庭園......ラ・ロッシュ邸やサヴォア邸、ユニテ・ダビタシオンなどがそうで、一方、直線的ではない有機的なフォルムをまとったロンシャン教会などもまた有名です。そんな数々の建築の模型はもちろんのこと実寸大に再現されたモデルルーム(?)などもあり、建築を手掛ける前から行っていた絵画や彫刻なども多数展示されていました。

 建築家の展覧会なんて面白いのだろうかと見る前は疑問に思っていたのですが、模型と共に、映像による説明なども随所にあって、そんな様々な見せ方でなかなか楽しめました。一番大掛かりだったのが、集合住宅の「ユニテ・ダビタシオン」の1ユニット分の実寸模型。中に入る事が出来、モデルルームの様なものでした。ああいう建築家のマンションなんてすごく住みにくそうだと思っていたのに、実際に入ってみると実に良く作られていて、さほど広くはないけれどそれぞれがうまく機能していて意外でした。あれなら住みたい。

 今回の展示ではとくに説明されていなかったと思うのですが、コルビュジェは若い時に.....30代初めだったと思いますが、網膜剥離で片目を失明しています。絵画なら未だしも、立体的な創造をしなくてはならない建築を隻眼でこなすのは、かなりハンディになると思うのですがどうなのでしょう。このことは最近になって知りました。たしかに丸い黒縁に牛乳瓶の底のようなレンズをはめたメガネを掛けていましたが、片目が見えなかったとは。余談ですが、一時期コルビュジェの弟子として建築に携わっていた、作曲家のクセナキスも内戦で顔面を負傷し片目を失明しています。クセナキスもコルビュジェと同じくけっこう好きなのですが、意外な共通点ですね。頭の下がる思いです。_| ̄|...○ボトッ

 話を戻して、今回のコルビュジェ展ではあちこちにコルビュジェのイスが置かれていたことが嬉しかったです。コルビュジェのイス.....建築同様に有名でテレビや雑誌でもよく見かけますね。LC1、LC2、3、4.......そんな垂涎のイスに座れた、というのが今回の展覧会で得た収穫の1つでもあります。なかなか実物にお目にかかれないし、なにより値段が高いっ!  LC3だったら車が買えそうだもんなあ。LC2とLC3は単に一人掛けか二人掛けの違いだけなのかと思っていたら、座面のクッションの硬さが違っていました。わりと固めなLC3の方が好みでした。あぁ......いいなあ。LC4のラウンジチェアもイームズのそれとは異なり小振りでスマートなラインが素敵でした。弟が話していましたが、なんでも著作権が死後50年経つので失効し、色んなメーカーから発売されそうとのことで、値段もピンキリになりそうなのだとか。.......案の定、弟は狙っているそうです。先日もオリジナルのイームズのシェルチェアを買ったそうだし。...........やっぱりいいよなあ。密かに自分もマッキントッシュ(パソコンのそれではありません。念のため)のハイバックチェアが欲しかったり..........。


 来週で展覧会は終了だとしてもいくら建築界では超有名とはいえ、世間一般的に見たら、こないだまでやっていたモネなんかと比べるとやはりマイナーだろうからそんなに混まないのかな...と思っていました。ほとんど開館と同時に入ったのですが、やはりそれほどの混みではなく、ゆったりと観られました。コルビュジェのイスにも座れたし。ところが見終わって出てみると、チケット売場/入り口付近がすごい混み。早く来て良かった〜。展示方法が絵画とは異なり、映像を見たり、実寸大の部屋の中を順番待ちで見て回ったりするし、また休憩用のイスもコルビュジェのものなので、混み合っているとそれらを堪能するにはえらく時間が掛かってしまいそう。


 見終わった後、ミッドタウンのインテリアのお店を見て回って、へとへとになってようやく帰りの電車に乗れたと思ったら、なんと人身事故で30分も遅れて参りました。都内だったら比較的多いのかもしれませんが高崎線ではめったに起きないはず....なのでびっくりしました。事故が起きた時は桶川あたりで恵比寿から桶川まで1時間、30分停車して....復旧したすこしあとでようやく座れたので、まあ1時間半、立ちっぱなしでした。ああいうときはブーツはきつい.........重いし。でもブーツの方が似合うんだよなあ........。

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