Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
« 戒厳令 | メイン | RIP »
黒ひげ

数日前に、マラッカ海峡沖で日本船が海賊に襲われた、という事件が起こってしまいましたが、無事であることを祈っています。それで思い出したのが、タイトルの「黒ひげ」。.........以下に書く内容は今回の事件の海賊とは全く関係ありませんので、誤解のない様、お願いします。


 少し前にテレビ番組で、この「黒ひげ」を取り上げたのをやっていてそれで初めて知ったのですが、あまりにもこの黒ひげが魅力的....というかインパクトが大きくて、気に入ってしまいました。

 かつての大航海時代に、「黒ひげ」と呼ばれ、船乗り達に恐れられた海賊がいました。彼の名は、エドワード・ティーチというイギリス人の海賊でした。この海賊が実に凄くて、なんとイギリス海軍をやっつけてしまって、それによって海軍から当時最新鋭の軍艦を奪い、それを海賊船とし海を暴れまくった、とんでもない海賊なのです。

 奪った船は「クイーン・アンズ・リベンジ」号と呼ばれ、大砲が取り付けられている巨大な軍艦で、海賊を示すために、有名な、ドクロに×印に交差させた骨の海賊マークを掲げ、カリブ海を暴れ回っていました。何と言っても海軍の軍艦なのですから、そんな船に勝てる船があるはずもなく、海軍でさえ負けてしまうのですから、ほとんど「海上の魔王」状態でした。

 番組内の再現映像で出て来た海賊の風貌がかっこ良過ぎるんです。黒のツイード地のジャケットには銀色の丸ボタンがたくさん付いていて、大きな白いカフスに大きく立った襟、それにこれまた黒いナポレオンハット.........と、意外とかっちりとした着こなしで、モノトーンでかっこいいんです。 ひげも無精髭というようなものではなくて、威厳に満ちたカイゼル髭のような感じに、なんとあご髭が三つ編みにして長く伸ばした状態になっているという........すごいルックスなんです。間違っても、おもちゃの黒ひげに出てくる様な、丸顔に無精髭にバンダナを頭に巻いて縞模様のシャツ姿....の様なカッコワルい海賊ではないんです。

 それでも賊は賊ですから、船内では、酒漬けだったりカードで賭博してたりするのですが、変なところで厳しい掟があり、規律を守らない者には厳しい処分があり、地位を保つために見せしめとして部下の首を切り落としたりしたらしいですから、やっぱり怖過ぎる海賊には間違いありません。でもまあ、確かに、長期間、同じ船に居るわけですからそうでもしないと秩序が守れないのかもしれませんね。....あとこれはうろ覚えなのでそんな場面はなかったかもしれませんが、船員達がみな出席しての会議を開いたり、他の船を叩く攻略を練って至りして、知略に長けた人物であった様にも思えます。

 この無敵の海賊も最後は負けてしまいます。サシの戦いでは散々な目に遭ったからか、海軍は数隻の軍艦による総攻撃を仕掛けます。その情報を前もって入手していた様なのですが(確かそんな話だったはず)、物量的に負けているのは分かっているはずなのに、黒ひげはそれに無謀にも挑むんです。かなり抵抗したらしいのですが、討ち死してしまいます。......でも、なんだかカッコいいぞ、黒ひげ。

 いやあ、黒ひげのルックスにやられてしまいました。海賊のイメージが変わってしまう程でした。なんか.....ゴシックっぽいんですよ。受ける雰囲気が。ハードでクラシカルでダークで........腐っても紳士のイギリス人だけあるかも。

その番組では、その黒ひげの船「クイーン・アンズ・リベンジ」号と思われる沈没船を発見し、検証していく内容だったのですが、結局最後まで明確な確証は得られす、あいまいなまま終わってしまいました。

うん、またいいネタになりました。

BBC 地球伝説「海賊黒ひげの罠」
http://www.bs-asahi.co.jp/bbc/bbc_34.html

† | TOPへ▲

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.seventh-heaven.jp/diary/mt-tb.cgi/332

癲 狂 院 [+] -Cruel Insane Asylum- Copyright© Yusuke Kobayashi S E V E N T H † H E A V E N メール
TopUp HiUpDownDown HiBottom