Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
« Beheading | メイン | 青バラ »
今週も来週も

 昨日の新日曜美術館は、なんとエミール・ガレでした。アールヌーヴォーの主役的存在なガレでしたが、本当に素晴らしいです。
 ガレはガラス職人でして、ガラス多層の技法を用いて、なお且ガラスの透明さと不透明さを巧みに操り、その上に緻密な植物/昆虫の表現と色彩を組み合わせた、何とも言えない、有機的なガラスに変化するのです!

 初期はガラス細工が主でしたが、徐々に、寄木細工とガラスを組み合わせたりもするようになります。.....もう本当にすごいの。


  エミール・ガレも素晴らしいですが、ルネ・ラリックも個人的に好きです。香水のカボティーヌの容器をさらに爆発wさせたような栓の大きさといったらもう! 容器よりも栓の方が大きいんだもの。美しすぎる!(いや....全然カボティーヌと違うだろ、って突っ込まれると思いますが、個人的にそう感じました....) ラリックは、目黒にある朝香宮邸(現在は庭園美術館)の内装/装飾を施したことでも有名なのですが、あれも素晴らしいんですよ!
 3月に、「ベルエポック1900」展を見に庭園美術館へ行ったのですが、あの、アールデコの建物は素敵すぎる....。内装も派手でない上品さで、さすが朝香宮自身アールデコが好きでフランスへ発注しただけある! 先日、フェルメールを見に上野の都美へ行ったついでに池之端にある岩崎邸を見たのですが、あそこも大変すばらしかったですが、朝香宮邸はそれを上回っている!....ちなみに岩崎邸、っていうのは、三菱財閥の創設者の岩崎弥太郎の邸宅です。最近不祥事続きで話題の三菱の親のお家ってことですね。

 .....そういう話はまた今度にして(相変わらず話が連想的に広がってしまう)、来週の新日曜美術館もすごい楽しみなんです。
なぜかというと、予告でちらっと、ルネサンスの巨匠ミケランジェロのサンピエトロのピエタと、バロックの巨匠ベルニーニのアポロンとダフネ(いや、プロセルビナの略奪だったかも)が映っていたからです!
 もうミケランジェロとベルニーニの作品は本当に激萌えなんです....。
サンピエトロのピエタなんか....もう本当に本当に好きです。あのマリアに抱かれてみたい...とかけっこう本気で思ったりするし...。(ぉぃ)"もしも死んだらこの亡骸をしっかり抱いておくれ"....ってね。(妄想が暴走してるぞ...)

 そういえば、ミケランジェロは、ゴシックを嫌悪していたとか聞いたことがあります....。サンピエトロ大聖堂を設計する際に、前案だったゴシック風の間取りを止めにして、シンプルな十字にした....はず。

 まずい。ノートルダムにピエタを鎮座させてしまった第七天を見たら、怒られそうだ。「オレ様の崇高な彫刻をゴシックなんてカッコわりぃ様式の犬小屋なんかと一緒にするんじゃねえよ、このクズが。これだから無能な奴は救いようがないぜ、ぺっ。」.....なんてことになりそうでこわい。(そこまで言わないかもしれないですが、実際ダヴィンチの作品に相当ケチ付けてたらしいからあり得るかも...。)

....あの世で会ったら相当説教されそうだ。(説教されてみたいけど。)

 *....後日改めて調べたのですが、どうやらミケランジェロは単にゴシックを嫌悪していた、というわけでもなさそうです。確かにサンピエトロの設計では前案のゴシックぽい内陣が長いラテン十字のような間取りをやめにした、というのは確かですが、ミケランジェロが目指したものは、その従来のゴシックをさらに改良したスタイルを目指していた様です。.....それがルネサンス、というわけです。
(たぶん)

† | TOPへ▲

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.seventh-heaven.jp/diary/mt-tb.cgi/226

癲 狂 院 [+] -Cruel Insane Asylum- Copyright© Yusuke Kobayashi S E V E N T H † H E A V E N メール
TopUp HiUpDownDown HiBottom