Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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青バラ

 サントリーが、青バラを作り出すことに成功したそうです。
いままで培ってきた色素を取り出す技術により、うまく青い色素を取り入れることができたのだとか.....。写真も見ましたが、まあ確かに今まで作られた「青バラ」と比べれば格段に青い、です。それは素晴らしいことです。

でもね.....。

 なぜか少し哀しくなってしまいました。
それは、大企業が巨額を投じて成功した暁には莫大な利益が見込めるとビジネスで研究/開発しているからです。もちろん、青バラが欲しい人はたくさんいらっしゃるでしょうし、今まで不可能だと思われたものが手に入るかもしれないのですから、そういう方達にとってはこの上ない喜びでしょう。

 「青龍」を作り出した、あの方の長年に渡る努力と研究、そしてなによりもバラを愛する情熱......、あのひたむきな姿を思い出すと、今回の話は実に哀しいのです。だって、本当に青バラを生み出してくれるのは、あの方だと思っていたから。
「ブルーヘブン」を生んだあの方も同様です。.....本当に本当にバラが大好きな方なんです。もうどちらもご年配の方です。人生を捧げてきたといっても言い過ぎではないでしょう。

.......一言言わせてもらいますが、今回のあの青バラよりも青龍やブルーヘブンの青バラのほうが個人的にずっと奇麗だと思います。上の感情を抜きにしても。

なんでも色が濃ければいいってもんじゃない。青龍やブルーヘブンの、あの憂いを帯びた銀色の混じった青色は本当に素敵な色彩です。


 実はこの前、渋谷のBunkamuraへモネとルノワールなどの印象派展を見に行った時に、東急の屋上の園芸売場で、ブルーヘブンが売られていたのを目にしました。青バラの苗木を実際にこの目で見たのは初めてでした。.....夢でも見ているかの様でした。目の前に青バラの苗木があるのですから。
 しかし、言われている様に、弱そうな感じでした。交配を重ねるとどうしても病気などに弱くなってしまうのだそうです。...本当に枝も細く弱々しそうな感じでした。それと、値段もやはり高かったのでした。あんなに小さな苗木なのに、\2,500程。

.....でも、今思えば買っておくべきでした。かなり悔まれます。青バラの出荷数はものすごく少ないので、いつでもどこでも手に入る訳ではないようなのです。くっ......。少なくとも群馬県内ではお目にかかったことはありません。(どこかにはあるとは思いますが) うちの親にも、買っておけばよかったのに、とか言われてしまいましたし。というのも、うちの親は、花や木々、植物が大好きでして、ちょっちゅう庭いじりをして庭中が植物で賑わっています。年中花が絶えることがない、という感じです。ツルバラのアーチもアーチが折れてしまいそうな程の勢いだし、塀につたって伸びているものも、すごい量と勢いで(いや本当、ツルバラのくせに育ちすぎて幹の太さがすごいの。こ、これがツルなの?って)、時たま立ち止まって見て行く人も居る程です。

 まあ、欲しがっていれば、また機会は訪れるだろうから、その時は必ず手に入れよう。

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