Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
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製作過程#2

img ずっと前に、癲狂院のページをモノクロにするつもりだったと書きましたが、これがそうです。でも....とあるテレビ番組「本当は怖い家庭の医学」で、黒十字が象徴的に使われていたので、それだと真似ていると思われるのが嫌だったので、別の色にすることにしました。この番組のサイトではそうでもないのですが、番組のオープニングCGムービーは、ゴシックホラーそのもの! 番組内でも、ガーゴイルと思わしき置物が巨大な注射器を手に抱えていたりするし、間違いなく「狙って」いるでしょうね。.....病弱な自分にとってあの番組は脅し番組にしか見えませんが。w


img それなので、次の候補にしていた赤を試してみたのがこれです。 .....これもそれほど悪くない感じですが、他のコンテンツで赤を使う事にしているので、やっぱり他の色にしなくていけないので、結局、現在の緑色になったというわけです。 .......癲狂院の色は、当初は赤か黒のどちらかしか思いつかなかったし、それは個人的「ゴスロリ」のイメージで制作しようと思っていたのもあったりします。......ゴスロリ風なのも案外....というかばっちりマッチしていると思うので......誰か試してほしい......かな。ゴスロリって例の事件以降、どうも「リストカット」を連想させてしまうような.....イメージが大きいから、まあ病院って感じにすると、いいかな、って。コンテンツはネタだけにしてほしいですが。


img 各メニューのタイトル名も実は結構悩みまして、一応サイト名は精神病院だから、それにふさわしいのがいいかな、と思い、ネット上をかなり探してみたのですがなかなか良さそうなのが見当たらなくて、意外にこれで時間が掛かってしまいました。 何やら意味深な漢字は、薬品名の当て字です。明治期の雰囲気を少しでも言葉で表そうと思って、昔の当て字をいろいろと探ってみたのですが、舶来の薬品ばかりだったのだろうから、当て字にしたものがたくさんあるのだろうと思っていたら、これが全然無くて。古い医学書なんかも見てみたのですが.....明治期では既に遅過ぎた? 江戸末期辺りじゃないとダメなのかも........。画像にある薬品名は、左から、ヨードチンキ、モルヒネ、コカイン、青酸カリです。モルヒネは、ネットで出てこなかったので、本当に当て字があったのかどうかちょっと疑わしいのですが、本などでは見つかったし.......う〜ん。コカインがあるなら、マリファナとか、麻薬名でメニューにするのも有りかなと思ったのですが、他は見つからなくて......。あ、右に表記したのは、アンモニア、アルカリ、アルコールです。アンモニアは漢字が異なる当て字がありました。.....どっちが本物?
 カルモチンは、大正末期から昭和初期にかけて、この薬(鎮痛剤/頭痛薬)の多量の服用による自殺が流行ったそうで、カルモチンマニアといえば、.....やはり太宰治ですよね。しかも、『連れだけが死んで自分だけは助かる』という得意技を度々使っていましたが。180錠から300錠程飲まないと逝けないようで、......一度にそれだけの量をお店で買うと、自殺するのがばれるので、あちこちから少しずつ買って、集めたらしいですが..........そこまでしてやるの.....って感じですけど。知りうる限りでは、他に、金子みすゞや、種田山頭火、山本夏彦辺りがカルモチンで自殺を図っています。(後者二人は未遂)
 ........とまあ、昔の薬剤名でダークでレトロなw、雰囲気を出そうと思っていたのですが、あまり見つからなかったので諦めました。
 仕方ないので、それなら、残りは病名辺りしかないなあと思って、精神病の病名を探したのですが、あっても長ったらしい、しかも一般人は知らないものばかりでしたし、それらの病気を患っている人に失礼だと思って、それも諦めるはめに...。JEDO 医歯薬英語辞書  
 だいたい「癲狂院」の言葉自体、NGだと思うので、実は心配しています。放送禁止用語には指定されていないのですが(というか言葉が古過ぎて誰も使わないからなのかもしれませんが)、「癲狂」という言葉は.......もしかしたら「気xxい」なんかと同じレベルのやばさかもしれないと思うのです......。博識な方どなたか教えて頂けたら助かります.......。
 まあ、そんな病院に管理人自らをぶちこんだのだから(管理人名は一応変えたけど。さすがに実名で載せる勇気はありませんでした。)、ネタにしてもかなり危険なサイトです。w それをグラフィックでいかに上品に魅せるか、というところに拘りすぎたので、あんなに画像サイズが大きい激重なWebページに..............。

 病名じゃまずいってことで、「phobia」:恐怖症ならいいかな、と思って、これもまたネットで検索して、phobiaを集めたサイトがあったので、それから似合いそうなものをいくつかリストアップしたのが周りに書いてある単語です。.........結局1つも使わなかったのですが、まあ、どうでもよいphobiaがあるものです。本当にあるのかどうか疑わしいものまでありましたが見ていて面白かったです。The Phobia List Japan 

 あとは、上部にある黒い帯に十字の入ったバナー。これをメニューなどの背景に使う予定でした。はっきりいって現在のような細かな装飾にするつもりはなくて、もっと第七天のおまけ程度にしか考えていませんでした。その黒帯の十字は、個人的に、ハーケンクロイツっぽく感じてしまったので止めにしました。もしくは鉄十字にも見えます。黒背景に白色でふちどりを施した十字架っていうのは、けっこう邪悪な雰囲気があると思うのです。......邪悪さは取り入れるつもりはなかったし、もっと上品な感じが良いのかもと思う様になり、曲線を多用した装飾を考える事にしたわけです。

 で、タイトルに使ったフォントは「金文体」というダイナフォントのものなのですが、これの効果は大きかったと思っています。この和文フォントでなければ思い描く雰囲気を表現できなかったと思っています。.......だって、画像を見てよ.....一番上の隷書体だったら、「本気で」危険な雰囲気じゃない.......? その下の明朝体でもNGでしょう。これらのフォントしかなかったら、癲狂院なんてタイトルにしていなかったと思います。3番目のモトヤフォントのアポロでまあまあOKってところ。でも金文体は、読みやすさよりもデザインに魅力があるので、それ自体がデザインになる感じなので、タイトルには持ってこいだと思って、これにしてみました。

...........でも、実はとある本の表紙に同じ様なデザインが施されていたんです。知らず知らずのうちに頭の中に残っていたんですね。次にその本を紹介します。

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