Diary of a Madman

癲狂院に置かれた或る一冊のノートブック
狂気の記憶が焼き付いた、深淵なる倒錯の記録の数々。
« 群馬のカミナリは凄まじい? | メイン | 廃虚の足尾銅山 »
アジア古都物語

 NHKの大坂放送局の何の記念だか忘れましたが、今年の1月から6月まで全6回シリーズで、アジアの古都を紹介していく番組で、当時の姿をCGで再現する.....と予告していたので、面白そうだしグラフィックスなど参考になるかもって思って毎回欠かさず見ました。

古都は、放送順に、中国/北京、インド/ベナレス、インドネシア/ジョグジャカルタ、ネパール/カトマンズ、イラン/イスファハン、日本/京都......というラインナップでした。

アジアの古都ということで、どこも長い歴史がある土地で、その長い歴史の中から生まれ引き継がれてきた伝統や制度、思想など、魅力的で興味深かったです。古都=現在の首都とは限らない(中国、ネパール以外)ので、全然知らない場所もあったりしました。

 CGでかつての古都を再現するというので、けっこうCG使ってたりするのかな?なんて思っていましたが、ちらっとっていう感じで、ちょっと期待外れでしたがそれでも細かい部分まで再現されていて、すごくキレイに仕上がっていたので、昔の繁栄振りを伺うことができました。

以下、印象に残った古都をいくつか。

 インドのベナレスには、マニカルニカー・ガートという町全体が火葬場という、なんか凄まじい所でそこの種火を代々守ってきたという家族がでてきたりして.....いやあ、さすがインドって感じで、これは衝撃的でした。 毎日毎日、ここに遺体が運び込まれてくるんです。遠い地方の方からもやってきたりして。番組ではある家族を映していたのですが、その家族の祖父が、病気で死期が迫ってきているらしく、ベナレスで死にたい、と、旅費も大変かかるのにも関わらず遠いところからやってきたそうなんです。ちょっと見るのが辛かったです.....。一度良くなって故郷へ帰っていったのですが、その後急変し、故郷で亡くなってしまったそうで、2度もベナレスへは来られないということでその故郷で葬儀を済ませてしまったそうで、ちょっと可哀想でした。

 ネパールのカトマンズでは、まだ小さな女のコを女神にしてしまうという、それをクマリと呼ぶのですが、まさしく女神転生、って感じで、これもある意味衝撃的でした。向こうの人達はマジなんでしょうけど、こっちから見たら、ふつうありえないですよね? しかもその女神はまだ4歳ですよ!! でも毎日たくさんの人が拝みにやってくるんです。でも、もう千年も前から代々王宮で守り続けているそうで、インドもそうですが、なんか現世を超越した雰囲気がすごく出ていて、なんかファンタジーの世界を覗いているような感覚でした。

 そして、最後は日本の皇都、京都。
平安京というと、魔術やオカルトっぽい(最近では陰陽師でしょうか...)イメージがあったので、番組の内容もそれかなあ?ってちょっと期待していましたが、そういうダークな内容ではありませんでした。
 番組では、京都が繁栄したのは豊かな水だった、ということで、すっとその水に関連する内容でした。実は京都の地下には琵琶湖に匹敵する程の大きな水瓶のような地下水があるそうなんです。昔から水を司る役職もあったそうで、現在でもそれが受け継がれているそうです。ただ、近代化に伴って道路のアスファルトなどで地面が露出しなくなったせいで、地下水が少なくなってきているらしいんです。それでもある豆腐屋は地下水にこだわって作り続けていました。

 放送が始まる前は、主にCG見るのが目的だったりしましたけど、見始めてからは、なんかどうでもよくなったって感じです。 それよりも(番組の主旨自体がそうだったのかもしれませんが)、それぞれの古都で生活する人々たちの人生観みたいなものが垣間見れて良かったです。

† | TOPへ▲

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.seventh-heaven.jp/diary/mt-tb.cgi/396

癲 狂 院 [+] -Cruel Insane Asylum- Copyright© Yusuke Kobayashi S E V E N T H † H E A V E N メール
TopUp HiUpDownDown HiBottom